10月13日(月)まで開催中の国内外39名のアーティストや研究者が参加する「アラフドアートアニュアル2014」について取材してきました。
アラフド(新踏土)とは、「新雪を踏み固め道筋をつくる」という福島の方言です。
この芸術祭は昨年に続き2回目の開催で、福島市西部地域(土湯温泉町)から「TOLERANCE 奇妙な他者との対話」をテーマに作品を展示しています。
伝統の土湯こけしを空間に散りばめ、「日常の噂話」が聞こえる空間作品や、風景と風力により異なる表情を見せる作品等、見るものの受け取り方は自由でありながら、力強いメッセージ性を訴える作品が数多く展示してありました。
こちらは雪の結晶を模した作品で、廃業した旅館の跡地にスプレーを使用して描かれたそうです。
柿渋と割り箸を組み合わせた作品は、旅館の一部屋に展示してあります。
東日本大震災により3分の1が廃業に追い込まれた土湯温泉町。震災から3年半が経過した今も、完全に復興はしてはいません。
しかし、逆境の中だからこそ、何を見て、何を見ないのかを選択し、できることを個人レベルから一歩行動していくことが、明るい未来へとつながるのではないかと感じました。
10月11日(土)~13日(月)の三連休は、クロージングイベントとして、自然科学研究者によるアートワークショップや、作品の解体を行う解体ワークショップ、総合ディレクターユミソンさんによる芸術祭解説ツアーも行われます。是非、この機会に土湯温泉町で芸術の秋を体感してみてはいかがでしょうか。
http://arafudo.net/