奥羽山脈の南端付近に位置する磐梯山は、2011年に日本ジオパークに選定された。このジオパークという言葉、最近よく目にするけど、いったい何なのだろうか。日本ジオパークネットワークのホームページを見ると、『ジオパークとは、「地球・大地(ジオ:Geo)」と「公園(パーク:Park)」とを組み合わせた言葉で、「大地の公園」を意味し、地球(ジオ)を学び、丸ごと楽しむことができる場所』と書いてある。分かったような分からないような…、そんなときは実際に行ってみるのが一番! さっそく磐梯山に登ってみよう。
今日は、会津・猪苗代・磐梯エリアで活動をされているガイド団体「いなわしろ伝保人(でんぽじん)会」の岩井正一郎さんに、磐梯山の自然や歴史について教えていただきながら歩く。岩井さん、よろしくお願いします!
磐梯山の西側、八方台登山口からスタート! 広い駐車場とトイレがあるので便利
スタート地点の八方台登山口は、ブナ林の黄葉が見頃。落ちた葉が絨毯になり、上も下も一面黄色いなかで、真っ赤なモミジがアクセントになっている。台風などの悪天続きで晴れの日が少ない秋だったが、今日はここ最近でダントツ一番の登山日和だ!
(左上)美しいブナ林の黄葉が見頃(左中)カエデ類の黄葉も鮮やか。写真はイタヤカエデ(右)ゆるい傾斜をのんびり登りながら岩井さんのお話に耳を傾ける
気持ちのいいブナ林を抜けると、ひらけた場所に出た。
「ここは、中の湯という温泉の跡地です。地面から出てきているのは温泉ですよ」
岩井さんが示す足元の水たまりからは、ポコポコと気泡が出ている。すぐ近くには温泉施設だった建物が残っていて、その脇にある白濁した池からは湯気が立ちのぼっている。1990年代後半に営業を終了し、現在は立ち入り禁止だが、温泉は火山のエネルギーで絶えず湧き続けているのだ。まだ営業していたら、温泉で温まりたかったなぁ。
(上)中の湯温泉の跡地。賑わっていたころの雰囲気を想像してみる(左下)水たまりからは絶えずポコポコと気泡が出ている
さらに歩を進めると、登山道沿いに磐梯山の北側を見下ろせるポイントがある。磐梯山の南側が表磐梯、北側が裏磐梯と呼ばれていて、裏磐梯には南北に長い桧原湖をはじめ、大小の湖や沼がたくさん点在している。
「湖の周辺に、緑色の小さな山がたくさんありますよね。あれはすべて、明治の噴火前は磐梯山の一部だったんですよ」
え? 磐梯山の一部? 頭にハテナを浮かべながら続きを聞く。
「1888年に起きた磐梯山の水蒸気噴火によって、磐梯山の峰のうちの一つの小磐梯がまるごと崩壊しました。崩れた山が岩なだれとなって麓まで一気に滑り落ち、川を堰き止めたことで、たくさんの湖や沼ができたんです。湖周辺の小さな山々は、岩なだれが堆積したもので流れ山といいます」
「へー! 岩なだれは、火砕流とは別物なんですね」
理解の追いついていない私にかわって、即座に反応したのは同行の星野カメラマンだ。
「岩なだれで木がなぎ倒された部分には、現在はマツが生えています。この季節、噴火以前から生えている広葉樹は葉を落としているので、マツが生い茂っている緑色の部分が岩なだれの通り道ってことですね」
なるほど…! 改めて裏磐梯を見下ろすと、山から麓に向かって緑色の範囲が広がっている。こんな大きな桧原湖や小野川湖も、噴火以前は存在しなかったのか。一度の噴火で風景がガラリと変わってしまうのだから、自然の力ってすごい…!
(右上)桧原湖の浮島は、磐梯山が噴火した際に出来た流れ山の一部(下)マツが生えて緑に見える部分が岩なだれの通り道。写真右手から桧原湖に向かって広がっているのが分かる
ここから少し急になり、ダケカンバ林を登ると弘法清水に到着した。お茶屋さんが2軒ある開けた場所で、赤茶けた土がむき出しの櫛ヶ峰(くしがみね)の向こうに裏磐梯の景色が広がっている。今まで歩いてきたブナ林やダケカンバ林とは違って、火山らしい荒涼とした雰囲気だ。
(右上)写真右側に見えているのが「櫛ヶ峰」(左上)弘法清水。標高約1,600m地点で湧き水が滾々と出ている(下)開けていて展望もよいので絶好の休憩ポイント
弘法清水小屋におじゃまして、ひと休み。あつあつのなめこ汁には、ジューシーな仙台麩が入っていて嬉しい! 持ってきたおにぎりをほおばりながらなめこ汁をすすっていると、身体がお腹の中からじわじわと温まった。
(上)たくさん歩いてお腹ぺこぺこ、いただきまーす!(左下)あつあつのなめこ汁は秋の人気メニュー(右下)ジューシーな仙台麩でボリュームアップ
磐梯山弘法清水小屋 ばんだいさんこうぼうしみずごや
磐梯山には八方台登山口と猪苗代登山口にしかトイレがないので、山中では携帯トイレを使用する。弘法清水のお茶屋さんでは300円(かなり安い!)で携帯トイレを販売しており、携帯トイレブースも設置されている。使用済み携帯トイレの回収ボックスは八方台登山口、猪苗代登山口、裏磐梯登山口の3箇所。みなさん、ご協力お願いしまーす!
腹ごしらえが済んで、ここから30分ほど歩けばもう山頂だ。磐梯明神が祀られている山頂は、標高1816m。広々としていて、360度の展望を楽しめる。青空の下には、安達太良山や吾妻山など、周辺の山もばっちり見える。
山頂からは、裏磐梯はもちろん表磐梯の景色も見ることができた。表磐梯で目を引くのは、なんといっても猪苗代湖。日本で4番目に大きなこの湖は、透明度の高さがなんと世界5位!
「5月の田植え直前には、水が張られた田んぼと猪苗代湖との境が分からなくなって、さらに大きく見えるんですよ」
と岩井さんが楽しそうに言う。猪苗代湖は5万年前に当時の磐梯山が南西側に岩なだれを起こし、その際に崩れたものが川をせき止めてできたのである。このあたりの地形形成を語るのに、磐梯山は欠かせない存在なのだ。
(上)磐梯山の山頂から南側を見下ろすと、広大な猪苗代湖の湖面がかがやく(右下)最高のお天気で笑顔があふれる!
山頂を後にして来た道を戻り、中の湯跡手前の分岐から裏磐梯スキー場方面へと下りる。爆裂火口壁を真上に見上げながら歩くと、銅沼(あかぬま)に到着した。1888年の噴火によってできた火口湖で、今日のように風がない晴れの日は水面に櫛ヶ峰がくっきり逆さに映り込む。幻想的な景色にしばらく唖然としてしまった。対岸の斜面から白い噴気(※)が出ているのが見える。今まで山は変わらず静かにそこにあるイメージだったが、なんだか今日は山の鼓動が聞こえるような気がする。
(※)
噴煙:噴火をしている状態で火山ガスや水蒸気だけでなく、噴石や火山灰を放出していること
噴気:火山ガスや水蒸気だけを出していて、噴火をしていない状態なので、登山が可能
(上)この日は水面が穏やかで、櫛ヶ峰が銅沼にくっきりと映り込んでいた(左下)山の斜面から上がる白い噴気(右下)陽が傾くと木々が表情を変える
最後に、裏磐梯スキー場の斜面を歩いて下る。前述の噴火の際、岩なだれの本流が木をなぎ倒しながら流れた場所を利用して、スキー場にしたそう。今歩いているこの場所を大量の岩や土砂が駆け抜けたと思うと…、う~ん、ぞっとする。
スキー場を下りきったところで、今日の登山は終了。前半の穏やかな山の顔と後半の荒々しい火山の顔、どちらも磐梯山の魅力にちがいない。
岩井さん、丁寧な解説をありがとうございました!
八方台登山口 - [30分] - 中ノ湯跡 - [1時間15分] - 弘法清水(4合目) - [25分] - 磐梯山 - [20分] - 弘法清水(4合目) - [1時間] - 裏磐梯スキー場分岐 - [35分] - 銅沼 - [10分] - 噴火壁・火口原分岐 - [25分] - 裏磐梯スキー場登山口
磐梯山の登山コース紹介や観光についての情報はこちらにも掲載しております
会津エリア
お宿に行く前に、明日のお昼ご飯をゲットするため「手づくりパン&素泊まり宿 クリンソウ」へ。かわいらしい一軒家は素泊まり宿でもあり、温かみのある木製の家具と薪ストーブが落ち着く。
店主の立花さんは、アレルギーを持つ自分の身体にも合う優しいパンを食べたいと思い、パン作りをはじめたそう。添加物は一切使わず、天然酵母も自家製だ。「パンの好みはいろいろあると思うから、このパンを美味しいと感じる人だけ食べてくれればいいな、と思ってるんです」と話してくれた。
(右上)笑顔が絶えない店主の立花さん(左下)「キヌア入りベーグル」「ハーブベーグル」「ご飯でもっちもち食パン(白米&黒米)」は、どれも素材の味を感じる優しいパン
手作りパン・素泊まり宿 クリンソウ
本日宿泊するお宿は、「ペンション マーベリック」。ご主人の雅文さんと、奥さんの美千穂さん、お子さん2人の齋藤さん家族が、暮らしながら営んでいる。素朴なログハウスのなかに入ると、すっきりしつつも暖かみのある内装で居心地がいい。
(上)くつろぎの談話スペース。裏磐梯に関する本もあって興味深い(下)シンプルな客室。ログハウスの温もりが心地よい
夕食には、地元の食材をふんだんに使った美千穂さんの手料理が並ぶ。裏磐梯の高原野菜は、秋が旬。甘くてみずみずしいレタスに、きれいなピンク色をした紫大根の自家製ドレッシングをたっぷりかけて食べると…、あぁ、野菜の味が濃い! 会津名産の桜肉は赤身の刺身を辛味噌か喜多方醤油で、焼きたてのステーキには自家製和風ダレか山塩をつけていただく。山塩とは大塩裏磐梯温泉の温泉水を煮詰めて取り出した塩のことで、裏磐梯の特産品のひとつだ。美千穂さんいわく「素材の味を引き出してくれる、魔法のように美味しいお塩」とのこと。ひとつひとつの料理に食材への愛情を感じて、ゆっくり味わいながらいただいた。
(上)ずらりと並ぶ夕食。品数は多いけれどちょうどいい量で、美味しく食べきれる(下)ステーキはタイミングを見て焼きたてを出してくれる
夕食のお供には、福島県の地酒! 雅文さんにお酒の好みを伝えればずらりと並ぶ地酒のなかから、好みに合わせたその時期におすすめのものを選んでくれる。
オプションの効き酒セットでは、4種類の日本酒の飲み比べができる
何より一番嬉しいのは、雅文さんと美千穂さんが、それぞれのお客さんのテーブルを回りながら気さくにいろいろなお話しをしてくれること。お酒を飲みながら楽しいお話をして、暖かいお布団でぐっすり眠って、朝から美味しいご飯をしっかり食べて。大満足で、後ろ髪をひかれながらお宿を後にした。
(左)朝ご飯の手作りパンにかぶりつき!(右)オーナーの斎藤さんご夫妻と一緒に
ペンション マーベリック
それぞれのジオパークの見どころとなる場所を「ジオサイト」といい(1日目の磐梯山登山で紹介したスポットは、ほとんどがジオサイト)、磐梯山ジオパークのジオサイトのひとつである五色沼が、本日の散策スポットだ。裏磐梯の森のなかを東西に延びる五色沼自然探勝路は、紅葉真っ盛り。アップダウンのない道のりを気持ちよく歩く。
(上)五色沼周辺の紅葉もバッチリ見頃!(右)大きな落ち葉でバックパックをデコレーション(下)真っ赤な紅葉の向こうに見えるのはるり沼
五色沼には大小30ほどの沼が点在しており、それぞれがエメラルドグリーンやターコイズブルー、コバルトブルーと様々な色をしていることからその名がついた。それぞれの沼は、昨日訪ねた銅沼を水源としてほとんどがつながっているのだが、少しずつ水質が違い、色も違う。訪れたときの天気や時間帯でも色が違ってくる、神秘の沼だ。
(上)青沼の水面近くにある葉っぱは、沼の成分が付着して白くなる(下)毘沙門沼の向こうには、天気が良ければ磐梯山がそびえる
磐梯山や裏磐梯についてさらに知識を深めるために、磐梯山噴火記念館へ。昨日、磐梯山を歩きながらガイドの岩井さんが教えてくれた様々な事柄が、模型や映像となって分かりやすく展示されていた。1888年の磐梯山の噴火は当時そこに暮らしていた人々の暮らしを一瞬で消し飛ばしたけれど、その後、現在の魅力あふれる裏磐梯を作った。自然の美しさと脅威は、表裏一体なのだなぁ。
(上)磐梯山噴火記念館の展示スペースは、ゆったりしていて見やすい(下)うさぎが磐梯山周辺の自然について説明してくれるコーナー
噴火記念館の道を挟んだ向かいには、磐梯山3Dワールドがある。受付で渡される3D眼鏡をかけて、いざ上映室へ。円筒状の巨大スクリーンに映し出される円周立体映像と立体音響で、磐梯山噴火の再現映像や磐梯山の美しい四季を楽しむことができる。目の前に迫り来る巨岩と泥流! そして、スクリーンから浮き出す自然風景…。およそ30年前当時の最新技術だけど、充分楽しい!
3D眼鏡をかけて楽しむので…写真は撮れず!訪れて見てみてください
裏磐梯ビジターセンター うらばんだいびじたーせんたー
磐梯山噴火記念館 ばんだいさんふんかきねんかん
磐梯山3Dワールド ばんだいさんすりーでぃーわーるど
猪苗代町にある「カフェ コマヤ」の店内は、レトロポップなアンティークの家具や小物がセンス良く配置されている。壁一面の大きな窓からは小さな釣り堀が目の前に見え、その先に広々とした田園風景が広がる。あぁ、なんて落ち着く空間。
(上)お店の裏の釣り堀は、オーナーさんが子供の頃に遊びに来ていた思い出の場所(右中)かわいらしい赤ベコがお出迎え(左下)オーナーさんのご実家であるお豆腐屋さんの豆腐も購入できる
店主の佐藤さんのご実家は、磐梯町のお豆腐屋さん。このカフェのスイーツ&ドリンクには、そのお豆腐屋さんで作られた豆乳やおからを使用されている。私は、お店の看板メニュー「豆乳ぱふけーき」のブルーベリークリームチーズ味をチョイス。丸っこくてかわいらしいフォルムのシフォンケーキとクリームはどちらも豆乳を使っているので、ふんわりと軽い甘さが特徴。そこに、クリームチーズのコクとブルーベリーの酸味が絶妙。豆乳を使ったカプチーノ「ソイチーノ」を飲みながら、満足すぎるおやつタイム♪
(右)看板メニューの「豆乳ぱふけーき」いただきます(左)「ソイチーノ」思わずニッコリしてしまう
café comaya かふぇ こまや
旅の最後のお楽しみ、お土産探しをするには、「道の駅 猪苗代」がおすすめ。スタイリッシュながらも木の温もりを感じる建物の後ろには、磐梯山が大きくそびえている。天井が高く広々とした店内には、地元の特産品や銘菓、伝統工芸品がずらりと並んでおり、何を買おうか迷いに迷った末、「猪苗代縞ベコ」を購入。これを見るたびに、磐梯山と裏磐梯の思い出が蘇るといいなぁ。
(左上)会津の工芸品「起き上がり小法師」は縁起物でもある(右)充実の民芸品コーナーが楽しすぎて離れられない…
※「猪苗代縞ベコ」は限定品のため、入荷状況についてはお問い合わせください。
道の駅 猪苗代 みちのえき いなわしろ
さて、ジオパークとは何か。一言で言うと「地球の活動の跡が残っている場所」だ。何億年も前から、休むことなく活動をしてきた地球。その痕跡を見て、自然の力に驚くのか、自然の大切さを思うのか、自分のちっぽけさを知るのか、はたまた大発明をひらめくとか? 何を考えるのかは人それぞれ。とにかく一度、その目で見て感じてみよう!
山と祭りを愛するイラストレーター。山岳雑誌を中心にイラストや文章を書いている。今まで宿泊したことのある山小屋は120軒以上。(ちょっと自慢です!)一年の四季を通して低山から3000m峰まで、マイペースに山歩きを楽しむ。
当WEBサイト「やまふく」のイラストレーションも手掛ける。
Megumi Kanda WEBサイト
コース中に登場しているスポットのおさらい
磐梯山弘法清水小屋
銅沼(あかぬま)
手作りパン・素泊まり宿 クリンソウ
ペンション マーベリック
裏磐梯ビジターセンター
磐梯山噴火記念館
磐梯山3Dワールド
café comaya
道の駅 猪苗代
私は、いなわしろ伝保人会でガイドをしながら、猪苗代町の「菜園オーベルジュすまいる」を経営しています。学生の頃から観光に関わる仕事がしたいと思い、東京での旅行会社勤務を経て、自然がたくさん残るこの場所でペンションを開くことになりました。最初のうちはお客さんが少なくて…、だったらもっとこの地域について詳しくなろうと思い、ペンションを始めて2年目にいなわしろ伝保人会に入りました。
伝保人とは、猪苗代周辺の歴史や自然を伝えて保つ(守る)人、という意味合いの造語です。猪苗代の町民全員が伝保人であろう、という意気込みで立ち上げたと聞いています。ここは知れば知るほど魅力のある場所で、どこを歩いても本当に面白いです。とくに好きな場所は、猫魔ヶ岳の雄国沼ですね。6月になると湿原一面にニッコウキスゲが咲いて、とても綺麗です。今では、毎年ペンションに来てくださる常連のお客さんも増えて、お客さんと山の話や植物の話をするのがとても楽しいです。
最近では、この土地についての知識が豊富な方々がだんだん高齢化してきていて、中にはフィールドに出られない方もいらっしゃいます。私はまだまだ動ける身なので、さらに知識を増やして、どんどんフィールドに出たいです。そして、伝保人の意思を継いでいきたいと思っています。
伝保人会では、猪苗代町を中心にした磐梯高原エリアをさまざまな観点でガイドします。山登り、星空観察、カヌー、スキー、スノーシュー、歴史探訪まで、それぞれ得意なガイドが案内するので、お気軽にご連絡ください。
【いなわしろ伝保人会】
住所:耶麻郡猪苗代町長田字手洗川西3838
電話:090-7799-3094
WEB:いなわしろ伝保人会
[雅文さん]
私たちは2人とも、福島県相馬市の出身です。お互いスノーボードが好きで、スノースポーツができるだけの雪が降って、なおかつ自然が豊かな場所を探し、裏磐梯にたどり着きました。このログハウスで私たちの前にペンションを経営していたオーナーに私だけ雇っていただいて、2年ほどノウハウを教わりました。そのオーナーがバス釣りの名人だったのでその頃は釣り好きなお客さんが多かったのですが、お客さんと話しができるようにと僕にも釣りを教えてくれて。そうやっていろいろなことを教わり、オーナーが引退するときに僕たち家族がこの建物を引き継いで、13年前に現在のペンションをはじめました。今では、桧原湖は自分の人生と共にある場所です。
裏磐梯には、登山が好きな方、釣りが好きな方、スキーやスノーボードが好きな方、ツーリングが好きな方、観光目的の方、そのほかにも様々なお客さんが、それぞれの目的を持っていらっしゃいます。すべてのお客さんに楽しんで帰っていただくために、自分たちも楽しみながら裏磐梯や周辺のことを知って、情報を提供できるようにしています。レジャーに関することや写真スポットなど、なんでも気軽に聞いてください。
[美千穂さん]
小さなペンションですが、とにかくゆっくり寛いでいってください。裏磐梯は四季がはっきりしていて、お花の春、緑の夏、紅葉の秋、雪の冬、それぞれにとても美しい景色が広がります。どの季節も素敵なので、ぜひ何度でも足を運んでくださいね。その季節ごとに、美味しい福島の食材をご用意してお待ちしております。