福島県を代表するグルメ、「喜多方ラーメン」「あんこう鍋・どぶ汁」「円盤餃子」の3品をピックアップ。福島に訪れたらぜひ一度ご賞味あれ!
喜多方産の醤油を使ったスープと太いちぢれ麵が特徴。喜多方市には100軒以上のラーメン屋があり、地元では朝食としてラーメンを食べる人もいて、「朝ラー」という風習が有名です。
喜多方ラーメンについてもっと詳しくいわき市の名物あんこう鍋。肝をつぶしたコクのある鍋汁と、ほっこりやさしい味噌の風味、たっぷりの野菜が絶妙な風味を生み出します。肝と味噌を炒めてから汁をつくり、湯通しした身や野菜を煮込んだ「どぶ汁」も絶品。
あんこう鍋についてもっと詳しく福島市で餃子といったら「円盤餃子」。丸いお皿に放射線状に盛りつけてあるのが特徴です。昭和28年創業の「満腹」が元祖で、平成15年に「ふくしま餃子の会」が発足して以来、福島市の新名物となりました。
円盤餃子についてもっと詳しく平家の落人がペットとして会津地方に持ち込んだのがはじまりと伝わる会津地鶏。適度な歯ごたえとコクやうまみに優れている。市内の飲食店や道の駅で親子丼や地鶏塩焼き定食、地鶏カレーなどが食べられる。
箸ではなく、まるごと一本のネギを使って食べるねぎそばが大内宿の名物。ネギをかじりながらそばをすくいあげるのがおもしろい。10軒以上ある食事処で、それぞれのねぎそばを食べ比べてみたい。
昔、山で働く男たちがソバ粉や塩、味噌などをもって行き、山菜や川魚など山で採れる食材と合わせて料理を作った。それを今に再現したのが山人(やもーど)料理。近年、そのヘルシーさで注目されている郷土食。
漢方薬の原料として昔から獲られていた貴重な地場産品で、今でも檜枝岐ではこれを珍味として食す習慣がある。天ぷらや塩焼き、燻製などにすれば臭みはまったくなく、滋養に富む。
三島町は会津桐が特産品。その桐の炭を練りこんだ麺のメニューがある。早戸温泉つるの湯に隣接する「つるや」では“くろラーメン”を、お隣に建つおしゃれなカフェ「つるのIORIカフェ」では“桐炭パスタ”を食べられる。一見、真っ黒の麺に驚くが、モチモチとした食感がおいしい。
昭和30年代、田子倉ダム建設の従事者に味付マトン(羊肉)が好まれていたため、只見町では今でも焼肉といえば味付マトンが常識。近年、これをキャベツと一緒にピタパンにはさんだ「味付マトンケバブ」がご当地グルメとして人気。町内に専門店がある。1個400円。
大塩裏磐梯温泉の温泉水を焚いて煮詰めてつくる山塩。これを加えたジェラートが「道の駅裏磐梯」などで食べられる。濃厚なバニラ味の甘みのなかに塩味がピリッと効いておいしい、と評判。山塩のほかにどんぐりや山ぶどうなど10種以上の味があり、シングルとダブル(2種類の組み合わせ)どちらでも1個400円。
桧枝岐の独特な製法で作るそば。つなぎをまったく使わない純生そばを2mmほどの厚さに伸ばして何枚か重ね、まるで布を裁つように包丁を手前に引いて切ることからその名がついた。薬味には一般的なネギとワサビのほか、山人漬けが添えられる。
その昔、松平定信公がお忍びで訪れて食し、絶賛したという「追原そば」。時を経て、生産がごく少量となっていたこの品種を、近年、本格的に再開させたことから幻のそばと呼ばれている。無農薬栽培と自然乾燥にこだわったそばを追原庵で食べられる。
飯豊山の伏流水を使ったコシのある太ちぢれ麺と、醸造のまち喜多方産の醤油を使ったコクゆたかなスープが特徴。市内には120軒以上のラーメン店がある。朝からラーメンを食べる「朝ラー」の行列があちらこちらで見られ、珍しい。
地元産小麦を使用した麺を焼き固めてバンズにし、チャーシューやナルト、メンマ、ネギなどの具を挟んだご当地グルメ。道の駅「ふれあいパーク喜多の郷」で食べられる。
磐梯山のカタチをしたユニークなコロッケ。磐梯町産のじゃがいも、ほうれんそう、たまねぎ、ニンジンを使用し、味噌で風味を加えてある。「道の駅ばんだい」や磐越自動車道の磐梯山サービスエリア下り線内にあるカフェ「會’s茶房」で食べられる。
「道の駅ばんだい」には、磐梯町産の有機玄そばをその場で挽いて手作業で混ぜこんだソフトクリームがある。ふわっとそばの香りが鼻にぬけておいしい。
ソバ粉ともち米を練ってのばし、ひし形に切ってゆでたものにじゅうねん(エゴマ)と砂糖をまぶした名物料理。その昔、役人に出したらあまりのおいしさに村民が食べるのをご法度にしたことから呼び名がついたという。ほんのり甘く、もちもちとした食感。
山塩とは大塩裏磐梯温泉の温泉水を焚いて煮詰めてつくる塩。この塩を使ったラーメンを飲食店や道の駅で食べられる。海水からつくる塩とは一味違い、ミネラルが豊富でまろやかな味わい。
円盤状にまるく並べて焼いた餃子は「ふくしま餃子」とも呼ばれる名物。福島市内に複数の店があり、もちもちの皮やパリパリの薄皮、野菜たっぷりの具など、店それぞれのこだわりを、ぜひ食べ比べてみたい。
国内で初めて飯坂温泉でラジウムが確認されたことから名づけられた温泉たまご。地元産の新鮮な卵を温泉原湯につけてできあがる。滋養効果満点の飯坂温泉名物。
「道の駅おふくろの駅」で食べられるゆずみそ田楽が絶品。古殿町内でつくったこんにゃくで、ぷりぷりの弾力がおいしい。
「道の駅おふくろの駅」では地元のお母さんが打った手打ちそばと山菜や野菜の天ぷらがついた「おふくろそば」(1200円)が名物になっている。
「道の駅ひらた」では、平田村産のアスパラガスを刻んで加えたアスパラコロッケが食べられる。平田村のアスパラガスの特徴である強い甘みが活かされたほどよい塩味でいくつでも食べられそう。
高原野菜など、田村市産の食材を8種類(うち野菜5種類)以上使い、彩りにこだわったご当地グルメ。市内の9つの飲食店でそれぞれのアイデアを活かしたカレーを食べられる。
厚切りのパンにミルク風味のクリームをたっぷり塗ったもの。市内の20店以上のパン屋さんで昔から販売され、地元ではなじみ深いご当地グルメ。店によってパン生地もクリームの味も違うので、ぜひとも食べ比べてみたい。
二本松市では市内の飲食店やホテル、旅館などが一丸となってカレーで町を盛り上げている。その名も安達太良カレー。二本松産の新鮮な野菜と米、肉など、地元の食材を使うのがルール。各店が個性的なカレーを用意している。
ほのかな甘みとレンコンのようなシャキシャキ感を持ち、低カロリーで血行を正常に保つという、健康野菜のヤーコン。天栄村では「天栄ヤーコン」として特別栽培している。このヤーコンを使ったメンチカツとフランクフルトがつき、ご飯は地元の天栄米という「ヤーコン定食」がおすすめ。
滝川渓谷を登り切った先にある食堂と農産物直売所を併設した「滝川の里」は、地元住民で営んでおり、アットホームな雰囲気。食事メニューがすべておいしいと評判で、特に、つなぎを一切使わないこだわりの十割そばは名物になっている。トレッキングのご褒美にぴったり。
手打ちのちぢれ麺が特徴の白河ラーメンは、昭和20年代、そば職人がそば打ちの技法で作ったのが始まりと言われている。醤油ベースのスープで、チャーシュー、メンマ、ホウレンソウ、ナルトが乗るのが定番。市内に100軒を超す店がある。
地産地消のご当地バーガー。白河産の米粉を使ったもちもち食感のバンズで白河高原清流豚のカツを挟んでいる。だるまの焼き印は開運祈祷した焼き印で、金運アップに効果的なカレー味に仕立て、開運食材のカツとトマトを使用したバーガーは、食べると福を呼んでくれそう。城山公園の二ノ丸茶屋でのみ販売。
もとは闘鶏のために飼われていたシャモを、試行錯誤し、改良をかさねたのが川俣シャモ。平飼いでのびのびと育てることで、脂っぽくないのに深いコクと、適度な弾力が特徴の肉質となっている。町内の飲食店でシャモの串焼きをはじめ、シャモ親子丼、シャモラーメン、シャモカレーなどを食べることができる。
絹の里、川俣町のご当地ソフト。シルクパウダーを配合したソフトクリームはなめらかな舌触りが特徴。美容効果も高いとか。「道の駅川俣シルクピア」で販売。
常磐沖は世界的にも有名なカジキの漁場。小名浜エリアといわき駅前を中心に、ジャンボカジキメンチをはじめ、カジキソースカツ丼、カジキギョウザなど、様々なカジキ料理を味わえる。
コラーゲンやビタミンAが豊富なあんこう鍋は、いわき市の代表的な冬の味覚。だし汁にあん肝を加えるのでコクが深い。古くは、漁師さんが船上で、水を一切使わず、野菜とアンコウの水分だけで作り、どぶ汁と呼んでいた。
ここでは「地酒」「福島県産フルーツ」「伝統工芸」をピックアップ。福島の文化や気候、風土を感じられる一品で、おみやげにぴったりです。
近年大注目を浴びているのが福島の日本酒。国内外のコンクールで金賞を受賞し、その香りと味わいで多くの人を魅了しています。福島の気候風土とおいしい水が生み出した名特産品です。
地酒についてもっと詳しく福島県は全国有数のフルーツ王国。福島市には「フルーツライン」「ピーチライン」と呼ばれる果樹園が並ぶ道路があり、シーズンには至るところで果物狩りを楽しむことができます。
福島産フルーツについてもっと詳しく会津塗をはじめ、40品目の伝統工芸品があります。ゆらゆら揺れる首と愛らし顔が特徴の「赤ベコ」や、倒してもぴょこんと立ち上がる「起き上がり小坊師」など、郷土玩具も有名です。
伝統工芸についてもっと詳しくお土産におすすめしたいのがインスタントラーメンの会津地鶏ラーメン。喜多方の低温熟成された乾麺と会津地鶏のガラスープたっぷりのラーメンダレをセットに。醤油(270円)、塩白湯(280円)、味噌(300円)の3種類。
糖度が高く、しっかりとした食感が特徴のトマト。7月下旬~10月上旬に生のトマトが入手できるほか、このおいしさを閉じ込めたジュースが通年で手に入る。また、只見町は町内の食材を加工した商品の地域ブランド「只者じゃない」シリーズを展開し、その中にも南郷トマトを使った商品がある。
どぶろく特区の只見町で、民宿「やまかのうや」のご主人が独自に丁寧に作っている。淡麗辛口の「ぶなの泉」と濃醇甘口の「ぶなの雫」の2種類。火を入れて発酵を止めた瓶詰めと米の粒々感を味わえる生どぶろくの冷凍パックがあり、民宿「やまかのうや」で購入可能。
標高800m以上の高地でしか栽培できない豆。裏磐梯高原の特産品で白色と赤色の豆がつくことから縁起物とされている。豆そのもののほか、甘く煮た缶詰などの加工品も販売されている。
桑折町が皇室に23年連続で献上している桃「あかつき」を使ったシャーベットが市内のコンビニやうぶかの郷で販売されている。「あかつき」の果汁を75%含み、モモの香りが口の中にひろがる。上品な味わいがいい。
平田村の特産品の自然薯を使った「じねんじょ焼酎」がおみやげに最適。芳醇な香りと深い味わいの滋味あふれる焼酎。道の駅ひらたと村内の商店で購入可。
平成28年度全国新酒鑑評会にて3年連続で金賞を受賞した地酒。手間を惜しまず、昔ながらの酒造りにこだわる姿勢が味に反映されているとか。市内での販売が多く、他府県では手に入りにくいのでお土産に。
西田記念館と同じく、アンナガーデンの一角に、バーを併設したビール醸造所がある。本場ヨーロッパの麦と吾妻山の天然水、ドイツから輸入した酵母でじっくり熟成させたビール。樽出しの新鮮なビールをその場で楽しむもよし、お土産に小瓶を買って帰るもよし。
安達太良山をモチーフに、先をとがらせた形の揚げまんじゅう。甘さひかえめのこしあんがぎっしりとつまっている。まんじゅうを一晩置いてから揚げることで、カリッとした食感に。老舗和菓子屋の花月堂花屋で製造、販売。
霊山町の天然乾燥米コシヒカリと霊山の湧き水の里から湧き出る天然水を原料にした地酒。低温発酵で仕込んだふくよかな味が特徴。純米酒、本醸造酒、生酒があるので好みで選びたい(いずれも720ml)。霊山町内の酒店とコンビニで販売。
一口のむと、イチゴの甘い香りがほのかにひろがるビール(発泡酒)。ピンクの色あいとの美しいラベルが女性に人気。霊山町の菅野商店でのみ販売。
喜多方ラーメンの魅力はなんといっても喜多方産の醤油を使ったスープと太いちぢれ麺です。コクのあるスープがちぢれた麵にほどよくからみ、味わいが口いっぱいに広がります。近年は魚介系ベースや豚骨ベース、あっさり味からこってり味まで、さまざまに進化を遂げ、多種多様な喜多方ラーメンを味わうことができます。
この地にラーメンがもたらされたのは大正末期。中国から渡ってきた青年が屋台でラーメンを売り歩いていたのがはじまりで、喜多方市内の食堂がこれを学び、発展させたといわれています。
喜多方駅前からラーメン巡りにスタート!
また、喜多方ラーメンの特徴は、朝から営業しているお店があること。早いところでは午前7時からラーメンを食べる「朝ラー」が見られます。そのわけは「夜勤明けの労働者が立ち寄った」「畑で一仕事した農家の人が朝食がわりに食べた」など、諸説ありますが、喜多方のソウルフードであることは間違いありません。90年以上の歴史の中、地元に愛され続ける喜多方ラーメン。ぜひ一度ご賞味あれ。
常磐沖でとれるあんこうをふんだんに使った「あんこう鍋」。あんこうは捨てるところのない魚といわれ、身のほか、肝や皮、えら、ひれ、水袋(胃)、ぬの(卵巣)を七つ道具といい、それぞれ異なった味わいと食感を楽しむことができます。
この七つ道具を使った「どぶ汁」も美味。あんこうの肝と味噌を香ばしく炒めて汁をつくり、その中に七つ道具と野菜を入れて煮込んだもので、ルーツは地元の漁師だといわれています。
いわき市内にはあんこう鍋が食べられるお店があります。
現在でも贅沢な食材として有名なあんこうですが、古くは江戸時代から高級食材として扱われてきました。その理由は何ともいえない上品なお味から。淡泊な白身はくせがなく、ふっくらやわらかで、いかなる白身も寄せ付けない高級感。見た目から想像できないしとやかなお味というギャップも珍重されてきた理由かもしれません。
あんこう鍋を召し上がるときには、独特のさばき方「吊るし切り」も合わせてお楽しみあれ。体がやわらかく、ぬるぬるしていて、まな板の上では解体しにくいために、用いられるようになった方法で、吊したあんこうを回転させながら解体していくようすは、豪快かつ繊細な職人技が光ります。
福島市の餃子の歴史は古く、戦後、飲食店で提供されたのが始まりだといわれています。特徴はその見た目。多いものでは50個ほどの餃子が、丸いお皿にぐるりと盛りつけられています。フライパンに乗せて焼いた餃子をきれいにひっくり返すのにはコツがいるのだとか。
円盤餃子が楽しめるお店は福島市内に15店舗ほど。夕方から営業する店がほとんどで、会社帰りのサラリーマンや、わいわい過ごす学生などで賑わいます。
近年大注目を浴びる福島の地酒。全国新酒鑑評会での金賞の受賞数は5年連続で第一位を記録し(2017年現在)、日本を誇る地酒の国としての地位は盤石なものとなりました。
福島県内の酒蔵巡りをしてみるのもオススメです。
福島の地酒といっても多種多様。会津エリアには南会津や西会津、喜多方、猪苗代などに、中通りには福島や郡山、福島、白河などに酒蔵があり、香りや風味がまったく異なります。すっきりとしたものや、こっくり味わい深いもの、フルーティーなものや、きりりと辛いものまで。蔵ごとの個性が光る名酒たちとの出会いを楽しんでください。
福島県は全国有数のフルーツ王国。初夏のさくらんぼから始まり、夏のもも、秋の日本梨やぶどう、りんごなど、一年を通じて果物が栽培・収穫されています。福島市を走る県道5号線は「フルーツライン」、国道13号は「ピーチライン」と呼ばれ、周囲は観光果樹園がずらりと並び、多くの観光客が訪れる場所となっています。
果物狩りももちろんできます!
おいしいフルーツの秘密は福島市の気候にあります。福島市は奥羽山脈と阿武隈山地に囲まれた盆地。高温多湿な夏でありながら、年間の降水量が少ないという盆地特有の気候になっています。暑い夏と多すぎない雨が果物の甘みをぎゅっと凝縮させ、おいしいフルーツを育てているのです。
会津塗は福島県を代表する伝統工芸品です。華やかな蒔絵としっとりとした漆塗が特徴で、日本の伝統工芸品の最高傑作といっても過言ではありません。
戦国時代から盛んにつくられるようになり、会津を治める代々の藩主によって手厚く保護され、技術が向上・発展してきました。
会津塗のほか、相馬藩の特産品として扱われた大堀相馬焼や、武家の間で珍重された会津絵蝋燭など、武家社会が育成した伝統工芸品が数多くあります。
赤べこの絵付け体験などもできます
一方で、蔓などの植物を編んで作る奥会津編み組細工や、雄国の根まがり竹細工など、古くから伝わる素朴な手仕事も多く残されています。また、ゆらゆらと揺れる首と愛らしい顔が特徴の「赤ベコ」や、倒してもぴょこんと立ち上がる「起き上がり小坊師」などの郷土玩具もたくさんあり、伝統工芸を大切に守ってきたという地元の人々の愛情を感じます。