喜多方市美術館では、1972年の第20回ミュンヘンオリンピック大会開催に際し、当時の芸術家たちが手がけたアートポスターと、オーストリアの現代芸術家・フリーデンスライヒ・フンデルトヴァッサー(1928〜2000)によるグラフィックポスターを収蔵しています。
このオリンピックは、スポーツの祭典という目的だけではなく、当時のヨーロッパが、如何にして世界の影響を受けて、豊かで高度な芸術文化に成長したかを示す展覧会を同時に開催しました。フンデルトヴァッサーは、1970年代から版画やグラフィックポスターを手がけ、現在も大きな関心である環境について、自然と人間の関係を模索する作品を発表し、自身の表現を更に深める契機としました。
本展覧会では、当館の所蔵作品を中心に、オリンピック・ポスターやグラフィックポスターとともに、関連作家の版画作品を併せて45点を展示することで、1970年代当時のモダンアートの魅力を振り返りつつ、版画やポスターという媒体が持つ表現の可能性を紹介します。
当時は、東西世界の対立が激しかった時代であり、オリンピックの開催期間中に、パレスチナ・テロリスト組織「黒い9月」がイスラエル選手団を襲撃し11名が死亡した事件も起きました。現在にも通じるような当時の時代背景を思い浮かべながら、作品を鑑賞していただければ幸いです。
1 ワークショップ「リトグラフ体験」
オフセット印刷の原型となった平版技法「リトグラフ」でA5サイズのミニポスターを作ります。
日 時 10月29日(土) 10:30〜16:00(途中1時間休憩)
場 所 蔵の里イベント蔵
講 師 大町 享 氏(画家・版画家)
対 象 中学生 から 一般
定 員 10名 ※電話にて事前申込みが必要です。
参加費 1,000円
その他 汚れても良い服装でお越しください。
2 学芸員による作品解説
日 時 10月22日(土)、11月3日(木祝) 各日 14:00〜
場 所 喜多方市美術館展示室
参加費 無料 ※当日観覧券が必要です。
定 員 10名 ※電話にて事前申込みが必要です。
※新型コロナウイルス感染対策のため、状況によって休館やイベント中止等の可能性もございます。
※また、来館やイベントに参加される際は、マスクの着用・手指消毒等のご協力をお願いします。