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2017.05.22(月) 08:50 取材記事(教育旅行)千葉県から流通経済大学付属柏高等学校が新入生オリエンテーションのためルネサンス棚倉に宿泊学習

富岡町3.11を語る会・青木代表の講話

青木代表は元富岡高校長

倉美館大ホール

流通経済大学付属柏高等学校の新入生

[本県日程]
平成29年4月13日~14日(1泊2日) 

[学年・人数]
1学年 400名

[来県市町村]
棚倉町

[本県を訪れた目的]
以前からルネサンスをオリエンテーション会場として使用していたが、震災、原発事故によって場所変更を余儀なくされ、2年前より再開し、震災後、今年で3回目になる。選んだ理由は大ホールや施設の良さ、宿泊部屋数の多さが挙げられる。

[取材内容]取材日:平成29年4月14日 午前
当日、富岡町3.11を語る会の代表、青木淑子さんによる震災講話「復興を支える人のつながり~東日本大震災のその後を語る~」と題して富岡町の震災から現在までの状況を青木さんが富岡高校の校長だったことから生徒たちの震災からの出来事や思いを新入生に訴えた。

○生徒のコメント
●生徒A(女子)
今、生きていること、何不自由なく過ごしていることがとても幸せなんだということを感じました。正しい知識の大切さや、当たり前を当たり前と思わないことなど、本当にたくさんのことを教わりました。
 また、ニュースなどではなく、実際に体験した方の言葉を直接聞くことが出来て、普段では体験できないことでした。そして、原子力発電所の恐ろしさを改めて感じました。一つの事故で避難することを余儀なくされ、戻れなくなってしまったことは、本当に恐ろしいと思います。東日本大震災は、自然災害だけてなく、人間がつくった災害も多くの被害者を出し、人々が大変な思いをしていることを私たちはもっと知るべきだと思いました。自然災害は人間には防ぎようがないが、人間が作った災害は、自分たちで防ぐことも出来るから、もっとみんなが真剣に考えるべきだと思いました。

●生徒B(男子)
自分たちもこの日の大地震を経験しましたが、福島は全然違う大変さだったということが分かりました。「また明日」と言って別れた友達にもう二度と会えないなんてさみしいです。なので、この毎日会っている友達との日々を大事にしようと思いました。

●生徒C(女子)
講話の最初に、震災後の話を聞きました。震災後に福島から引っ越してきた人たちをいじめる話でした。1日で何もかも失い、つらい目にあってきたのに、またつらい目にあわされているのに、どうして周りの人たちは見て見ぬふりをするのだろうと私は思いました。そして津波から絶対に安全な場所や、津波が来ない場所などはないと話されていました。たとえ海に面していない場所であっても、いつ震災が来てもすぐに逃げられるように防災対策をしておくことが大切だと思いました。

○先生のコメント
今回の新入生オリエンテーションを行って良かった点は、東日本大震災を体験された語り部の講話を現地で聞くことが出来たことで、テレビ報道で聞く情報とは異なり、伝わり方も違うと感じた。体験者ならではの話は意外性やリアリティを喚起させ、講演者は当時の状況、今も続く未解決な諸問題を押しつけず、しかし強い思いを込めて語っておられた。
生徒の社会教育、公共心の育成、情操教育に役立つと考え震災講話を聴講した。隣人、同胞の苦しみを分かち合うことは人格形成に大切である。生徒の感想文にも感動が表れており、彼らなりにしっかりと受け止めてくれたことが大きな成果であった。
(学年主任 杉山啓介教諭)

[今回の訪問場所について]
・ルネサンス棚倉
http://r-tanagura.jp/

[写真]

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