> ニュース&トピックス > 2011.09.22(木) 18:29 アクアマリンふくしま/安部館長から「第8回小名浜国際環境芸術祭」のお知らせです。
アクアマリンふくしまのアート展は、異ジャンルの若手芸術家の参画によるエッグオブアーティスト展にはじまります。当初は、ビエンナーレでしたが、2003年の環境水族館宣言を機に、2004年から毎年開催するようになり、今年で第8回になります。小名浜倉庫群の原風景保存運動をかかげ、ニューヨークのSOHOをもじってSOKOを活用してきました。このたびの大津波が、旧5,6号倉庫を真正面から襲い、修理不能になりました。原風景として残すかどうか風前の灯火です。
第8回小名浜国際環境芸術祭は、9月17日から11月13日のロングランで開催します。今年は、災害を機につくった「がれき座」の大空間を舞台に、キネティックアーティストとして国際的に知られる伊藤隆道氏が東日本大震災の鎮魂のために国内の作品を集めて特別展を引き受けてくれました。いまだ災害の傷跡の癒えない広場には、野外彫刻がならび、「よみがえれ! 私たちの海」をテーマにした大漁旗がたなびきます。
館内では、2階のホワイエを3階の海洋文化展示オセアニックガレリアにつぐ「オセアニックガレリアII」と位置付け、スロープ壁面での絵画展・写真展、ガレリアIIの壁面には小名浜の画家、阿部セツさんの「小名浜魚市場」常設展示、テラスやホールでの盆栽展、ここから続くアクアマリンえっぐ会場を中心としたキッズアート展など、いままでの環境芸術活動の総集編とも云うべきテーマが展開されます。
開館以来、あるいは葛西臨海水族園の時代から長年協力して頂いてきたアーティスト達も、今や日本を代表する芸術家になりました。災害に対峙するアクアマリンふくしまにとって、このたびの環境芸術祭は組織にとっても、地域の人々にとっても、今までとは違う意味をもってくるものと思っております。
ところで、館へのアプローチには「わくわく里山」の岩の腰掛けができました。小ネギの種を蒔きました。私の野外彫刻の作品です。一見緑豊かにみえる我が国の生物環境は砂漠化に向かっています。「砂漠に緑を! 港オアシス・わくわく里山プラン」が、第8回環境芸術祭のシンボルになると信じています。
※「キネティックアート(kinetic art)」とは、「動く美術作品または動くように見える美術作品」のことです。
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