福島県には、二つの鎌倉岳がある。地名を冠して北の山を常葉の鎌倉岳、南のこの山は竹貫の鎌倉岳と呼んでいる。その昔、鎌倉から竹貫城に嫁いできた見岳姫が、故郷恋しさのあまり毎日泣いていた。見かねた家臣が、「あの高い山を登れば鎌倉が見える」と慰め以降、この山は鎌倉見岳山とも呼ばれたという。どちらの鎌倉岳にも鎌倉伝説が伝わり、岩場に囲まれた山であり、共通点が多い。登山道はよく整備されて初心者向けの山である。
鎌倉岳(竹貫)カタクリ
駐車場の完備された登山口から登り出す。最初から急な階段状の道を登る。杉林を抜けて、急坂を登ると東屋の建つ尾根に着く。ここで道は二分するので、左の整備された尾根道を進む。アップダウンを繰り返し、石仏のある小ピークを越え、最後は急坂を登って待望の山頂到着となる。頂上からの眺めは、那須連峰、日光連山を始め、蓬田岳、犬仏山、三株山などが望まれる。急な岩尾根を駒形神社へ下り、それを回り込み回遊道へと歩を進める。素晴らしいケヤキの木を見ながら、先の東屋の尾根に戻る。あとは往路を下って行く。
荷市場登山口 - [1時間]- 尾根 -[45分]- 鎌倉岳 - [10分] - 大作登山口 - [45分] - 荷市場登山口
JR水郡線 磐城石川駅 - [ 福島交通(仁田行き/有実(ありざね)行き)] - 矢崎バス停
福島交通バスWEBサイト
・常磐自動車道 いわき湯本ICより荷市場登山口まで約45分
・東北自動車道 矢吹ICより高原道路経由、玉川ICから40分
荷市場登山口に駐車場10台あり。ほかに、大作登山口には20台駐車可能。
大作登山口にあり
※荷市場登山口から登り始めても、大作登山口を経由する。
なし
県道14号線沿いに数店あり。荷市場登山口最寄りはヤマザキデイリーストア 古殿中鶴屋店(2021.03現在)
温泉
山間にひっそりとたたずむ、鉱泉旅館。無色透明で無臭の内湯がある。「痔の湯」と呼ばれるほか、手負いの鹿が傷をいやしたという伝説があり「鹿の湯」とも。県道135号線沿いに立つ看板が目印。
観光スポット
林野庁の「森の巨人たち百選」に選ばれている、高さ20mのヤマザクラの大木。樹齢は約400年。県道から少し高い位置にあるため、見上げる視点となり、その存在感に圧倒される。開花は遅く、4月下旬から5月上旬が見ごろ。
観光スポット
春になると、古殿町を流れる鮫川沿いに約7km、両側に約1000本もの桜が咲き誇る。上流と下流で桜の種類が違うため、見ごろは4月中旬から5月上旬で、長い期間楽しめる。ライトアップする区間もあり、夜桜見物を楽しむ人の姿も多い。
グルメ
「道の駅おふくろの駅」で食べられるゆずみそ田楽が絶品。古殿町内でつくったこんにゃくで、ぷりぷりの弾力がおいしい。3本210円。
グルメ
「道の駅おふくろの駅」では地元のお母さんが打った手打ちそばと山菜や野菜の天ぷらがついた「おふくろそば」(1200円)が名物になっている。