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2015.08.28(金) 14:10 取材記事(合宿)東京農業大学第三高校の演劇部がいわき市を訪れました!

浜風商店街に到着

津波の映像に衝撃をうける生徒たち

浜風商店街内の久之浜ふれあい情報館

語り部の猪狩弘之さん

 平成27年8月5日、埼玉県東松山市の東京農業大学第三高校の演劇部28名が、震災をテーマにした劇を演じるにあたり、いわき市沿岸部を訪れ震災学習を行いました。
 今回の視察を案内した復興支援「ふく風レオ」代表の語り部、猪狩弘之さんは「ニュースやインターネットに惑わされない、嘘のない福島を見てもらいたい」と生徒たちに訴えました。
 視察先の浜風商店街では電気店を営む佐藤テルイさんと共に、当時の津波の映像を視聴した際に佐藤さんからは、「とにかく生きることで精一杯。津波の恐怖を語り継ぐことで将来の防災に活かしてほしい」と、当時の様子を語る中、サイレンの鳴る町中を必死で避難した体験談や、津波が黒い海となって人や町を襲う恐怖について、映像を見て振り返りました。生徒たちは震災前と震災後の現地の画像を見比べて、その変貌ぶりに衝撃を受け、時折「信じられない」という声をあげていました。
 続いて久之浜沿岸を眺めながら猪狩さんに紙芝居「ソバニイルヨ」を行っていただきました。この紙芝居は震災で保護者を亡くしたこどもたちを勇気づけるため、猪狩さんが制作したものです。集中して紙芝居に聞き入る生徒たちに、猪狩さんからは「自分の命は自分で守り大切にしてほしい」と力強く訴えていました。
 同校の小河原優大さん(2年)は「震災後、町で生活している人たちは落ち込んで暗くなっていると思った。しかし商店街の人はとても明るく僕たちを迎え入れてくれ、逆にこちらが元気をもらった。紙芝居にもあったように、猪狩さんや浜風商店街の皆さんは強く前向きに生きていてすごいと思った」と話してくれました。震災時、小学6年だった部長の鳥塚亜衣さん(2年)も「高校生になった今、津波の映像を見てより悲惨さを感じた。今回の学習で人々が味わった恐怖だけではなく、それを乗り越えた心の強さを知り感激した。」と語ってくださいました。
 顧問の藤橋隆先生は「震災をテーマにした芝居をやるにあたって、本当に我々が上演していいのかという疑問の答えを見つけに参りました。結果、今回の訪問で、被災された方々のポジティブな部分に触れ、部員全員のモチベーションを上げることができました。我々ができること、つまり芝居の上演を通して、この震災を忘れてはいけないということを訴えていけたらと思いました。」と今回の学習を振り返りました。

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