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2022.05.19(木) 15:14 その他文化庁認定!学びへつながる食文化。福島県の「100年フード」

こづゆ(会津若松市)

喜多方ラーメン(喜多方市)

円盤餃子(福島市)

■「100年フード」とは、長く地域で愛されている食文化
 文化庁では、国内の多様な食文化の継承・振興を醸成するため、文化財として登録されていない食文化であっても、世代を超えて受け継がれ長く地域で愛されてきたものを「100年フード」と名付け、有識者委員会による審査をクリアした131件を「食文化あふれる国・日本」ウェブサイトで「全国各地の100年フード」として公開しました。
 同サイトに掲載された福島県の「100年フード」10件をご紹介します。

■食文化を学ぶことで歴史学習や環境学習をさらに深い学びへ
 食文化は、その地域の伝統や気候風土、歴史と深く関わりがあり、教育旅行先特有の料理がどういった経緯で生まれ、食されてきたのかを知ることで、旅行の目的である歴史学習や環境学習などを違う角度から学ぶことができます。
 福島県へ来る際は、ぜひその地域特有の料理を食べて食文化を学んでみてはいかがでしょうか。

■福島県の100年フード

<伝統の100年フード部門  ~江戸時代(※)から続く郷土の料理~>
 ※江戸時代以前から続く食文化も対象。

①【いもずいも(相馬市)】里芋のお吸い物。ふるさと行事のひとつ涼ヶ岡八幡神社例大祭で振る舞われ、「八幡のいもずいもを食べると野暮(やぼ)が抜ける」と言われています。

②【こづゆ(会津若松市)】貝柱のだしで煮込まれた具だくさんの汁物。冠婚葬祭などお祝い事の際に食され、何杯でもおかわり自由のおもてなし郷土料理。

③【ベンケイ(南相馬市)】大根と芋がら、赤唐辛子をあまじょっぱく煮たもの。秋から冬にかけて食べられる季節の味として親しまれている郷土料理。

④【いかにんじん(福島市)】するめいかと人参の千切りを醬油やみりん等で味付けした和え物。いかにんじん味ポテトチップスが発売されるなど福島県内全域で親しまれている。

<近代の100年フード部門  ~明治・大正に生み出された食文化~>

①【喜多方ラーメン(喜多方市)】日本3大ラーメンのひとつで、太いちぢれ面と醬油味のスープが特徴。店によっては塩味や味噌味もあり、様々な味を楽しむことができる。

<未来の100年フード部門  ~目指せ、100年!~>

①【円盤餃子(福島市)】20~30個の餃子をフライパンに円盤状に並べて焼き上げ、そのまま皿に移して提供されるボリューム満点な餃子。福島市街地だけで9店舗が提供している。

②【クリームボックス(郡山市)】手のひらサイズの食パンに白いミルク風味のクリームをたっぷり塗った菓子パン。郡山市のソウルフードとして市内20店舗以上のパン屋で販売されている。

③【あんこうのどぶ汁(いわき市)】あんこうの肝を炒った鍋に味噌を加え、あんこうの身と野菜から出る水分のみで調理した郷土料理。

④【サンマのポーポー焼き・サンマのみりん干し(いわき市)】両方ともいわき発祥の郷土料理。「サンマのポーポー焼き」は、新鮮なサンマのすり身に味噌、ネギ、生姜などをまぜてハンバーグ状にして焼いたもの。

⑤【メヒカリの唐揚げ(いわき市)】他地域産のメヒカリと比べ皮が薄く、脂がのっていると評判の福島県産メヒカリを触感良くカラッと揚げた唐揚げ。子供にも人気の一品。


【100年フードの認定基準】
文化庁「食文化あふれる国・日本(https://foodculture2021.go.jp/ )」より
下記の①~③を全て満たす食文化を「100年フード」として認定。
①地域の風土や歴史・風習の中で個性を活かしながら創意工夫され、育まれてきた地域特有の食文化(全国一律の食材や加工食品ではなく、地域に根差したストーリーを持つ食文化)
②地域において、世代を超えて受け継がれ、食されてきた食文化(単に一人、一店による料理ではなく、地域の広がりの中で、二世代以上に渡って継承され現存する食文化)
③その食文化を、地域の誇りとして、100年を超えて継承することを宣言する団体が存在する食文化

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