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2026.01.13(火) 15:51 その他NEW長崎県立松浦高等学校が福島県で修学旅行(ホープツーリズム)を実施しました

東日本大震災・原子力災害伝承館見学

ふたばプロジェクト小泉さんとの対話

津波被害の大きい1階の見学(請戸小)

多くのメッセージが書かれた黒板(請戸小)

[日程] 令和7年12月9日〜12日(福島県内1泊)
[学校名・学年・人数] 長崎県立松浦高等学校 2年生 67名

[取材内容]
 長崎県立松浦高等学校の2年生が、修学旅行で福島県を訪れ、ホープツーリズムを通して震災と復興、そしてまちづくりについて学びました。
 はじめに訪れた東日本大震災・原子力災害伝承館では、震災や原発事故に関する映像や資料を静かに見学し、メモを取りながら理解を深めていました。原発事故によって日常が一変した人々の暮らしや、長期にわたる避難の状況を知り、震災が過去の出来事にとどまらず、現在も続く課題であることを学ぶ機会となりました。
 続いて行われた対話の時間では、一般社団法人ふたばプロジェクトで活動する小泉良空さんから話を伺いました。小泉さんは、中学2年生のときに経験した原発事故による大熊町の全町避難や、バリケードに閉ざされた故郷との再会など、自身の体験を紹介しながら、現在取り組んでいる双葉町でのまちづくりについて説明しました。かつて約7,000人が暮らしていた町に、現在居住しているのは197人であることや、人がいること自体が町の再生につながるという考えが示されました。また、まちづくりは大きな建物を整備することだけではなく、ゴミ捨てのルールを決めることや、人が集まる場を考えることなど、身近な行動の積み重ねであることも伝えられました。活動の成果だけでなく、なぜ行うのか、誰のために行うのかを考えることの意義について、生徒たちは熱心に耳を傾けていました。
 その後、浪江町でのフィールドワークを実施しました。震災遺構浪江町立請戸小学校では、津波の被害を受けた校舎を見学し、当時のまま残された建物の様子から、自然災害の威力や避難行動の重要性について学びました。請戸小学校の見学後は、大平山霊園や棚塩産業団地周辺をバス車内から見学しました。フィールドパートナーの説明を受けながら、震災当時の避難の状況や、復興に向けた取り組みが進められている地域の様子を車窓から確認しました。

[生徒のコメント①]
「福島での学習を通して、東日本大震災が人々の暮らしに与えた影響の大きさを改めて知りました。東日本大震災・原子力災害伝承館では、震災で亡くなった旦那さんに向けて毎日手紙を書き続けている女性の写真が印象に残りました。対話の時間では、小泉さんから、被災後に転校した経験について話を聞き、震災が子どもたちの生活にも大きな影響を与えていたことを知りました。フィールドワークでは、請戸小学校の体育館で津波の影響を受けた床を見て、当時の状況がそのまま残されていることに衝撃を受けました。また、冷静な判断によって避難した人たちの行動から、日頃の備えの大切さ学びました。福島の自然や文化にも触れ、今回の訪問は震災と復興を考える機会となりました。」
(2年 中村 優太さん)

[生徒のコメント②]
「強く印象に残ったのは、東日本大震災・原子力災害伝承館で見た原発事故の映像でした。爆発が起きた瞬間の様子を目にし、原子力災害が現実に起きた出来事であることを改めて認識しました。対話の時間では、事故から14年が経った現在も、洗濯物や家の中が当時のまま残されている場所があることを聞き、復興には長い時間が必要であることを知りました。フィールドワークで訪れた請戸小学校では、津波によって被害を受けた1階部分や体育館を見学し、震災の事実を実感しました。また、決められた避難所に向かうのではなく、その場の状況に応じて避難場所を変えたことや、地元の道を知っていた児童がいたことで全員が大平山まで避難できたことを学びました。今回の訪問を通して、災害時には日頃から地域の地形や道を知っておくことが重要だと感じました。」
(2年 久保川 愛子さん)

[先生のコメント]
「東日本大震災・原子力災害伝承館を訪れ、これまで岩手や宮城で学んできた津波の恐ろしさに加え、福島県では、原発事故の影響やその後の対応について、今も向き合い続けている現実があることに驚きました。しかしそれ以上に印象に残ったのは、町民の皆さんが復興に向けて前向きに取り組まれている姿でした。居住人口が減少しても、交流人口が増えれば町は活気づくと感じ、私自身もその一人として再び訪れたいと思いました。請戸小学校では、身近な存在である学校が津波の被害を受けた姿に、生徒たちは大きな衝撃を受けていたようでした。見学後、私に請戸小の児童はどのようなルートで避難したのかと質問する生徒もいて、災害を自分ごととして捉える学びにつながったと感じています。今回の学習を通して、生徒には事前学習の中で今回の目的とした“生きる力”を身につけ、将来、命の危機に直面した際にも冷静に行動できる力を育んでほしいと願っています。」
(教諭 茶園 孝一先生)

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