> ニュース&トピックス > 2019.05.14(火) 14:01 茨城県の東洋大学附属牛久高等学校が、1学年ホームルーム宿泊学習を行いました。
[日程]
全体日程 平成31年4月17日から19日(2泊3日)
[学校名・学年・人数]
東洋大学附属牛久高等学校 1学年 370名
[来県市町村]
猪苗代町
[本県を訪れた目的]
1996年から1年生の宿泊学習をリステル猪苗代で実施してきたところ、2011年の東日本大震災により一旦は中止。3年前から再開することにより福島県の復興を応援するとともに、震災からの教訓を学び、防災、危機意識を常に持つことにより世界と繋がる意識を育て共有できる人間を目指すために震災学習を実施した。
[取材内容]取材日:平成31年4月19日(場所:ホテルリステル猪苗代)
いわき語り部の会所属の大谷慶一さんによる震災講話の様子を取材しました。大谷さんは自宅のある、いわき市薄磯・豊間地区で津波の被害に遭い、生死を分けた壮絶な体験をした、その体験を通し4つの究極の選択をしたことについての話しをされました。
1つめは、海の水が引き海底が見えた時、大津波が来ると判断したこと。2つめは、逃げる時に避難場所に指定されている小学校に向かわず「天狗様に逃げろ」と咄嗟に叫び神社のある高台に皆を向かわせたこと。3つめは、神社の階段に差しかった時に振り返って、目に入った煙が津波だと察し、既に足元に津波が来たと理解したこと。4つめは、背負っていたおばあさんを降ろして、自分だけ階段を駆け上がり自分の命を守ろうと判断したことなど、4つの事について話があり、心に響く講話になりました。
特におばあさんを助けられなかったことについて、震災から1年を経過しても人へ話をすることが出来ずに苦悩する日々が続き、震災後2年目のお盆に、友人に自分の体験を涙ながらに話したことがきっかけで、肩の荷が少し軽くなり、生きる意味を見つけることが出来たことを生徒たちに伝えるとともに、重荷を一人で抱えこまず、誰かに話すことの大切さを訴えました。
生徒から「おばあさんを救えなかったことに後悔はありませんか」と質問される場面があり、大谷さんは「忘れることはありませんが、この体験を伝えることで皆さんのお役に立てればと・・感謝の気持ちをおばあさんに届けられると思います。」と答えていました。
そして最後に、最も大切なことは自分の命は自分で守ることで、自分が助かることによって周りの人を助けられるという、防災学の自助と共助という考え方を生徒に伝えていました。
[生徒のコメント①]
私は東日本大震災について学びました。話をしてくださった大谷慶一さんは、震災で辛い経験をし、そのことをすべて話してくださいました。私は大谷さんがおっしゃっていた「人は重い想いを抱え込んでしまってはいけない」という言葉が心に残りました。私は人に自分のことをあまり話さないため、この言葉を聞いて、友達や家族にいろんなことを話してみようと思いました。震災はいつ、どこで、どれくらいの大きさか予測することはとても難しいです。そのため、私は今回の講話を聞いて、今できるだけの準備をして被害を最小限におさえられるようにし、日頃から災害のことについて深く考えられるようにしたいです。
(西園 湧太さん)
[生徒のコメント②]
震災についてのお話を聞いて、大切なことを学びました。自分の身は自分で守るということももちろん大切です。しかし、私が一番心に残ったことは、辛いことがあったら誰かに話すということです。悩みや抱えていることを人に話すことで、気持ちが軽くなり、新しい自分になれるのだと思います。私はこれから先、辛いことがあったら、勇気を出して誰からに話してみようと思います。そして、人の悩みも聞き、少しでも相手の気持ちを明るくできる人になりたいです。
(三河 咲由希さん)
[先生のコメント]
新入生のこの宿泊学習のテーマである「think globally act locally」、地球規模で考えて、足元をしっかり固めようという意味で活動を行ってきた。この語り部講話では、東日本大震災で起こった福島の震災体験に触れ、教訓を学ぶことによって、災害に対する危機意識や防災意識を持って日常に繋がる学びを生み出し、3年間を過ごしてほしいと考えている。また、学んだ教訓を世界中の人たちに伝えられるようにグローバルな知識を身に着けてほしい。
(担当教諭 齋藤 徹也 先生)
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