今日は、明治時代にタイムトリップ。皇室ゆかりのルネッサンス風洋風建築「天鏡閣」で貴婦人気分を味わいます。お目当ては、鹿鳴館時代を思わせる「ドレスの試着体験」と、賓客食堂のティールームで楽しめる「ロイヤルティー体験」です。
早速、ドレスを選びます。袖とスカートにたっぷりのフリルが付いていたり、胸元に繊細なレースのリボンが付いていたり、ゴージャスなバラ色のドレス、会津木綿のドレスもあります。いろいろあって迷ってしまいます。1回の試着体験時間が30分と伺ったので、今回はドレスを2着選んで着たいと思います。
1着目は、しっとりとした印象のベロアのロングドレスにしました。着替えは、スタッフの方が手伝ってくれるので安心。あっという間に大変身！気持ちは、もうすっかり貴婦人です。ドレスを着ると、動きもエレガントになってくるから不思議ですね。
さあ、しずしずと明治・大正時代に賓客をもてなした食堂へ。アール・ヌーヴォースタイルのマントルピースの上にある鏡、ハイバックチェア、カーテンの吊器具など、調度品には豪華な彫刻が施されています。アンティーク家具好きにはたまらない空間です。
続いて天鏡閣の中心、食堂と隣り合わせになっている客間へ。見学コースを先に進んでいる家族連れのお子さんが天使を探しています。シャンデリアの中に住んでいるんですって。「見つけた‼」と、言ってます。私も探してみようっと。どこかな？ あっ～！ ありました。これは写真に撮っておかなくちゃ。客間の家具は、ロココ調の家具を日本風にアレンジしたものなんだとか。ケヤキに拭き漆という方法で漆が塗られています。図柄は、酒井抱一の「四季花鳥図巻」をモチーフとしているそうです。よく見ると鈴虫とか藤の花とかが使われていますよ。洋館の中に溶け込む和のテイスト。おしゃれですね。
2着目のドレスは、明治風ドレスから鮮やかなグリーンを選びました。裾がふんわりと広がったボリュームのあるドレスの下に、ふわふわのパニエを入れたら膨らんで華やかになりました。ヘッドドレスも付けていただいたので、このまま舞踏会に行けそうです。くるくる回ってみたくなります。
2階に向かって歩きだしたところで、私と同じくドレスの試着体験をされて館内を仲良く歩くお嬢さんとママとすれ違いました。マントルピースの前で仲良くポージング。カメラマンは女の子のお父様ですね。お嬢さん、子ども用のドレスよくお似合い。奥様も素敵。きっと家族の忘れられない日になりますね。
踊り場付のドラマチックな雰囲気が漂う階段を上って2階へ。西客室の家具類と鏡は、アール・ヌーヴォー様式だそうです。イスに使われている生地はフランス製。アール・ヌーヴォー風に野の草花がデザインされています。窓辺で写真を撮っていたら風がレースのカーテンをゆらしてくれました。夢の世界では風も、さえずる小鳥も、青い空も、貴婦人の味方です。
楽しい時間は、あっという間。予定の時間になりました。試着体験は、貴婦人気分を味わえるので気持ちが上がります。しかも天鏡閣は、どの部屋も色、デザイン、インテリアが違うフォトジェニックなスポットがいっぱい。『次はどこで撮ろうか』、わくわくしながら巡りました。着替えたらロイヤルティー体験をします。あのゴージャスな食堂のハイバックチェアに座ります。
ロイヤルティー体験の場所は、食堂の南側にしつらえたティーコーナーです。窓辺の席を独り占めにして、しっとり焼き上げたパウンドケーキとフルーティーな薫りが立ち昇るロイヤルダージリンティーをいただきました。ジャコビアン様式のイスに座れたことも含めて幸せなティータイムを過ごしました。
素敵な体験の締めくくりは、やはりお土産選びですよね。私は、天鏡閣の“鏡”にちなんで、天鏡閣オリジナルミラーにしました。チューリップ柄で4種類あります。実は、天鏡閣のマントルピースの装飾に使われているマジョリカタイルの模様の多くがチューリップで、そのなかでも人気のデザインを手鏡に刻印したのだそうです。手のひらサイズで使いやすそうです。
庭園を散歩して、天鏡閣ガーデン軽食コーナーにも寄りました。看板メニュー “コロッケレー”を子どもが、おいしそうに食べているのを見て私もオーダーしちゃいました。天鏡閣オリジナルケレーで作ったカレーコロッケは、揚げたてサクサク感がたまりません。巡る季節を感じながら外で食べるのも気持ちいい！
今日は、本当に素敵な時間を過ごせてとってもいい日でした。喧騒を離れて明治時代にタイムトリップしたくなったら、また遊びに来ます。
