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2024.12.19(木) 08:39 取材記事(教育旅行)NEW沖縄県立嘉手納高等学校が研修旅行でホープツーリズムを実施しました

展示や映像から震災の教訓を学ぶ(伝承館)

2階まで津波が到達(請戸小学校)

請戸小学校の位置を確認(太平山霊園) 

学校交流では三線の演奏を披露

[日程]令和6年11月5日〜8日(福島県内2泊)
※11月6日に実施したホープツーリズムと福島県立相馬総合高等学校との交流会の様子を取材させていただきました。 

[学校名・学年・人数]
沖縄県立嘉手納高等学校 2年生 9名

[来県市町村]
相馬市、双葉町、浪江町、猪苗代町、会津若松市

[取材内容]
 昨年に続き、沖縄県立嘉手納高等学校が本県を訪れホープツーリズムを実施しました。研修旅行2日目のホープツーリズムでは、双葉町にある東日本大震災・原子力災害伝承館の見学からスタート。多くの展示物や映像など、メモを取りながら時間をかけ熱心に見て回りました。双葉町・浪江町のフィールドワークでは、バスの車窓から震災で避難してから誰も住んでいない家をはじめ、建物が取り壊された更地、新たに整備が進むJR双葉駅前を見て、当時のまま何も進んでいないエリアと復興が着実に進む双方のリアルな姿を目の当たりにしました。
 その後、浪江町に移動し、津波に襲われた震災遺構の請戸小学校を見学。請戸小の児童と先生達が速やかに避難し津波を免れた太平山霊園では、フィールドパートナーから津波の脅威や日頃の備えの大切さを学び、防災に対する認識を新たにしました。
 午後からは相馬市の福島県立相馬総合高等学校で交流会を行いました。嘉手納高等学校からは沖縄の養蜂について、相馬総合高等学校からは相馬市の名物をドッド絵で作る研究など、互いの「総合的な探究の時間」で学習した内容を発表しました。さらに嘉手納高等学校の生徒が沖縄から持参した三線を演奏するなど、終始和気あいあいとしたムードで交流を深め合いました。

[生徒のコメント①]
 「実際に見て、生の声を聞き、自分の感覚で感じないと、被災した方々の気持ちは絶対に伝わらないと思いました。また、被災時のことだけではなく、これからの課題もたくさんあることを知り、自分も当事者の一員として未来を考えなければと、福島や東北に対する気持ちをさらに熱くしました。また、相馬市の浜焼き体験の方や相馬総合高等高校の皆さんなど、明るく前向きに生きる方々と触れ合うことができ、よい思い出ができて楽しかったです。福島が好きになりました。」 (比嘉 海良さん)

[生徒のコメント②]
 「当時まだ3歳だったので、テレビ報道の記憶なども全然ないのですが、実際に被災した方のお話を聞いて、体験した人しか言い表せない表現というか、文章では全然伝わってこない感情などが分かりました。被災した方々だけが頑張るのではなく、遠い沖縄でも一人ひとりが自分事として考え寄り添うことが大切だと改めて感じました。今回の学びをたくさんの人に伝えていけるよう自分から行動を起こしていきたいと思います。相馬総合高等学校との交流会では、お土産のお菓子を交換し合ったり、一緒に沖縄の伝統的な踊りのカチャーシーを踊ったり、最初の不安が嘘のようにすぐ仲よくなることができ、皆さんの気さくさとノリのよさに助けられました。」    (上地 はな さん)


[先生のコメント]
 「沖縄県のSDGs研究指定校となり、すぐ隣が米軍基地という立地などから、防災学習の機運が高まっていた折に、福島県によい研修プログラムがあることを知りました。昨年、初めて研修旅行を実施したところ、非常によい学びになったことから今年も福島を訪問しました。実際に福島に来ることで、生徒だけではなく私自身も、震災、防災に対する意識を高めることができ、成長できたと感じています。今後、参加した生徒達を中心に学校で自主防災隊を設立するなど、地域貢献にも繋げていくことができればと思います。また、相馬市の浜焼きの方々など、地元の方々との触れ合いを通して、地域の伝統や文化を未来へ繋いでいく町づくりの熱意を肌で感じ、感銘をうけました。」
(総探学習/コーディネーター 教諭 仲井間 悟 先生)

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